飛騨高地 白木峰(1596m)、小白木峰(1436.7m) 2011年11月4日

所要時間 10:26 駐車場−−10:57 白木峰 11:01−−12:04 小白木峰 12:47−−13:59 白木峰 14:24−−14:42 駐車場

概要
 林道途中の標高1320mゲートから往復。白木峰は低い笹原で360度の大展望。小白木峰は樹林で展望が悪いが山頂直下南側は伐採されてそこそこ展望がある

 金剛堂山の次は白木峰。国道471号線を北上し栃折峠を越え、大長谷川沿いに南下する。「21世紀の森」の案内で左に入り、あとは道なりに進んでいく。この車道は地形図では山頂までつながっているが、実際には途中にゲートがあるらしい。どこまでマイカーで上がれるのかは事前に調査してこなかったが、そこそこ高い所までは入れるような記事をネットで見たので、道路が崩れていなければさほど時間はかからないだろう。途中、道路に落ちた落ち葉の清掃作業中で、けっこう手入れされているようだった。これならゲートまで入れそうだ。ほぼ全線舗装で北側斜面の区間だけ少し荒れているが、南側に出るときれいだ。やがて道が大きく右カーブするところで駐車場が登場、このすぐ上でゲートがあった。ここが登山口で地形図の1334m峰の南側のカーブであった。既に標高は1320m、山頂まで標高差約300mなので1時間もかからないはずだ。

ゲート前駐車場。6台分しか区画無し ゲート

 今日は平日だからだろうか、先客は軽自動車1台だけ。車内で昼飯を食っていると続いて2台ほど車が上がってきて、若い団体様と初老の男性2人組が出発準備を始めた。ちょうど飯を食い終わり私も準備開始。無風快晴で気温も高く、歩けば汗が噴き出すのは確実な天気のため、この時期なのにTシャツに半ズボン、麦わら帽子と完全に夏山の姿になった。少し注目を浴びてしまったが、結果的にはこれでちょうどよかった。私が最後に出発準備を始めたのに出発は最初となった。

白木峰登山口 尾根上は立派な登山道
金剛堂山が良く見えている 階段も整備
林道を横断 法面の階段を登る
木の高さが低くなる 再び林道横断

 登山道は林道を離れて左側に上がる。すぐに尾根に出て明瞭な登山道が続く。出だしから急傾斜でそれこそ汗をかかされる。半ズボンでよかったぁ。メジャーどころの山なので半ズボンでも体に触れる笹や枝はなく快適だ。林道を2回横断し、上部は傾斜が緩んで高原状となる。天気は夏らしいが青空は秋の様相だった。ここも金剛堂山同様にこの標高なのに森林限界を超えて邪魔するものがない。

森林限界を突破 車道終点はヘリポート
なだらかな白木峰山頂ピーク 白木峰山頂
白木峰から見た360度パノラマ展望写真(クリックで拡大)
白木峰から見た北アルプス中部〜南部(クリックで拡大)
白木峰から見た白山、両白山地(クリックで拡大)

 最後はヘリポートに出て車道終点。その先は笹原だが木道が続き、もう山頂は目前だ。小白木峰方面への分岐を通過、そちらも良好な道が続いているし、まだ時間はあるので白木峰山頂を踏んだら小白木峰を往復するか。分岐から僅かで白木峰山頂。大きな標識とこれまた大きな展望盤。立ち木皆無なので360度の大展望で北アルプスは北から南まで並んでいる。穂高と立山の辺りが僅かに白いが他は真っ黒だ。白山は白いものは全く見られない。これから向かう小白木峰はまだ遠い。標高差200m下るので帰りは200mの登りか。まあ、今日は運動不足気味のコースだからちょうどいいかも。

白木峰から下っていく 小白木峰はまだ遠い
標高が落ちるとブナが高くなる 奥の平坦ピークが小白木峰

 無人の山頂を後にして小白木峰に向かう。分岐から南下しはじめて少しの区間だけ足に笹が触れたがすぐに道幅が広がって快適な道に変わる。もったいないが標高1400mくらいまでは緩やかに下り続け、標高1450mくらいで森林限界を下回ってブナの高さが高くなる。気温は高く暑いくらいだがブナはすっかり落葉が終わっていて冬の様相でミスマッチだ。標高1400mを割ると小ピークをいくつも越えていく。てっぺんを通らず微妙に巻くピークもあるが、てっぺん付近は緩やかでどのくらい巻いているのかよくわからない。

標高1402m峰付近の池 小白木峰への最後の登り

 小白木峰手前の標高1402m峰付近では直進する古い登山道が通行止めで右に迂回経路ができていた。周囲は平坦な地形で斜面崩壊で道がなくなるなんてことは考えられず、なぜ迂回路が作られたのかよくわからなかったが、少し進んで判明した。右手に小さな池が登場、これを見せるために道を付け替えたのだろう。周囲は密度の濃い笹と低木に覆われて、10mも離れれば池の存在には気づかないだろう。ほとんどピーク付近に池があるのは不思議な感じだ。まあ、南会津を考えれば稜線上に池塘がたくさん見られるので、北陸にあっても不思議ではないか。

小白木峰山頂 小白木峰南側の切り開き

 小鞍部に下ってだだっ広い斜面を緩やかに登り、広いピークに到着。どこが最高峰なのかはっきりしないが、小白木峰は三角点があるので山頂は明確に分かる。山頂標識と三角点が鎮座するが、登山道が僅かに幅広くなっているだけでのんびり休むような広場は無かった。おまけにここは森林限界を割ったままなので周囲の展望は無い。しかし左手にも道があり、僅かに進むと斜面の木が伐採されて南側の展望がある程度確保されていた。ここはかなり広い範囲で伐採されて笹も刈られており休憩に最適な場所だった。これだけ傾斜が緩やかだと、それなりの広範囲で刈り払わないと展望は得られないからであろう。出発してから休憩なしで歩いてきたのでしばし休憩。ザックを敷物代わりにして寝転がって昼寝。11月だと言うのに直射日光が暑い! 麦わら帽子がいい日影になった。

白木峰が遠い 白木峰再び
白木峰から見た劒岳北方稜線〜薬師岳(クリックで拡大)

 本日の予定はここで終了なのでゆっくり昼寝を楽しんでから帰路に就く。往路で1時間かかっているので帰りはもう少し時間がかかり、駐車場で一緒だった連中は既に下山しているだろうと思ったら、意外にも白木峰山頂には男性2人組が。この人達は山登りが目的ではなく写真撮影で、でかい三脚を構えていた。ここの展望の良さは有名らしく何度も写真撮影に来ているとのこと。やや日が西に傾いてきて、白木峰から見ると北アの光線状態が日中よりも良くなり立山の陰影がはっきりしていた。若者グループは東の方に足を伸ばしたようで、1586.4m三角点峰へと続く木道上に姿が見えていた。

白木峰山荘 駐車場に戻る

 駐車場に戻り、濡れタオルで汗をぬぐって着替えを済ませ、明日登る予定の利賀村内庄川左岸の八乙女山に向かった。

 

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